てるめめブログ

映画の感想、そして仕事を通じて感じる「組織」の異常さを自分なりの目線で書いていきます。

自分を変えるために必要なのは「逃げること」なのかもしれない

「逃げる」のススメ

http://dennou-kurage.hatenablog.com/entry/2013/02/28/202641


素晴らしく共感できた記事がありました。変わらない理不尽な重圧や辛さに耐えることが美徳であり成長の源であるという美談は多いけど、この環境から逃げ出すという選択肢をそもそも持たない人が多すぎるような気がしてました。そんな「逃げる」という選択肢をある意味身近なものにしてくれる素晴らしい記事だと思います。


私自身も逃げ出したことはあります。新卒で入った企業をほんの数期間で辞めました。パワハラ、理不尽な残業、理不尽な転居、理不尽な異動等々数えたらキリがありませんでした。当然辞めると決めた時から嫌がらせがものすごく増えました。会社の人からは私がタバコを吸えないにも関わらず、タバコの煙が充満する車に乗せられ四方八方からタバコの煙を吹きかけられたこともあります。恫喝なんてささやかなものだと思える環境でした。また、身内からは辞めるな的な圧力が酷くたくさんありました。


しかし、私は逃げ出しました。今でも覚えています。辞めると会社に話し、退職日が決定し、最後に会社から出た瞬間のあの気持ち。多分これまでの人生の中で最も嬉しかった瞬間かもしれません。それだけ追い詰められていたようでした。


確かに大企業で安定していたのにも関わらず、大したスキルも得ないまま退職したことはマイナスかもしれません。しかしその後は物凄く充実した日々を送れました。設立して2〜3年のゲーム会社に入って仕事をしたことは本当に楽しかった。いつ仕事がなくなるかわからないような不安定な毎日でしたが、気の合う仲間や興味深い仕事内容に囲まれ、最も充実した仕事をすることができたと思います。大企業から「逃げる」ことで出会えた自分に合った環境でした。


日本社会にはある意味確立された人生のルートが存在しているような気がします。何度も書いてきていますがそれは「日本人的幸福像」というものです。学校を卒業し安定した企業に就職する。そして、30歳までに結婚しマイホームを購入し子どもを2人育てる。そして定年後はゆっくりと過ごす。このような一見幸福なルートから外れずに動くことをある意味「当然」と認識している人は多いと思います。


ただ、少しでもこのルートから外れ全く予想外の人生を歩もうとすると、様々な方向から説得されたり足止めをされたり最悪嫌がらせまでされたりする場合があります。日本社会の同質性を重んじる変な価値観が、本当にやりたいことをできなくしている壁なんでしょう。


しかし、その壁を打ち破り自分に少し正直になってみることで生活が一変するかもしれません。私の場合、給料や立場は著しく下がりましたがそれ以上に素晴らしい生活を得ることができました。おそらく大企業から逃げずに働き続けていたら欝病になり再起不能状態になっていたと思います。


「逃げる」ことで私はある意味素晴らしい環境を手に入れることができました。「逃げる」という考えは本当に大切なのかもしれません。初めに引用させてもらったブログにも書いてありましたが、何よりも大切なのは自分を守ることなんだと思います。そうできるようにも、本当に追い詰められているのであれば思い切って逃げてみるものいいんじゃないでしょうか。


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