自分たちを苦しめるのが好きな民族性?
20代は苦労した方がいい。この激務は将来の糧となるから黙々とやっておくべきだ。残業は当然するものだ。休日なんて若いうちは考えるな。。。日本社会ではこのようなお題目を唱える人たちが多くいるわけです。そして、決して間違えているとは考えず、自分よりも若い人に対しこのような考えを課すわけです。
私も経験してきました。以前総務部門で仕事をしていた際の上司がまさにこういう人でした。当時、職場から出る時間は20時を下回ったことが殆どありませんでした。仕事が無いときでも帰ることができず、意味不明、理不尽な残業を何度も経験してきました。このように考えると上司個人の考えによる弊害のように見えますが、このような考えの人材にしてしまった組織の問題も改善すべきだと思います。
しかし、組織というものは簡単には変わりません。椅子や机を入れ替えても根本的なカルチャー、風土っていうのは変わらないものです。では、どうすれば手っ取り早くカルチャーを変えることが出来るのか。それは一人残らず人を総入れ替えすればいいのですが、現実的ではありません。だから、組織改革コンサルという仕事が成り立つのでしょう。
そもそも残業を減らすための根本的な問題は何かというと、上司の考え方を変えるといった小さな問題から、組織全体の仕事量や仕事の処理フロー、決裁フローなどなどの内部統制関係まで分析し改善する必要が出てきます。仕事のフローを上手く改善し仕事にとりかかるべき時間の絶対数が減れば必然的に個人が受け持つ仕事の全体量も減り、仕事の時間も短く出来ると思うんです。そして、この改善の中で徐々に上司や周りの人達の考え方を変えていけるような研修や方針等を決めることが出来ればいいですよね。
苦労し自分たちに激務を課し疲弊することで能力を高めるよりも、改善し自分たちの仕事を楽にしゆとりを生み出す方が良い方向に能力が高まりそうです。もうそろそろ自分たちが経験してきた苦労や役務を信奉し若手に同じような行動を課す行動はやめていただき、もっと前向きに今の仕事をどうすれば楽にできるかを考える癖がついた社会を望みます。
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