てるめめブログ

映画の感想、そして仕事を通じて感じる「組織」の異常さを自分なりの目線で書いていきます。

【主】飲み会の席で個人の情報を漏洩した不祥事の責任は個人にあるのか、それとも組織の問題なのか?

責任という虚構

責任という虚構


「それはそんなことをした人の問題であって組織は何の関係もない」


こんな事を真顔で言われました。自分の個人情報(人事機密)を飲み会の席で不特定多数に漏洩されたので責任者クラスに抗議したらこういう返答が返ってきました。

さらにこの責任者までもが「絶対他の人には話さない」と言ったのにもかかわらず、翌日には他の人に情報が漏れていました。


ここで問題です。この事例を見るに悪いのは情報を漏洩した個々人でしょうか、それとも2度も続けて情報を漏洩してしまったこの組織の問題でしょうか。


私は「組織」が悪いと考えます。

確かに問題を起こした本人のモラルや危機管理意識の欠如が起因してこの事件を発生させてしまったとも言えます。しかし、そのような状況を許した組織の風土や教育体制、危機管理態勢が全くなっていなかったのが根本的な原因であるとも言えます。


また、このような状況を不特定多数の方が見ると概ね「組織」が悪いと判断します。沖縄の米軍が猥褻事件を繰り返している現状を見ると、米軍全体が危険でハレンチな組織だと思えてきます。とあるクレジットカード会社の社員が個人情報の漏洩事件を引き起こしたら、この会社は情報管理態勢が不十分だから契約は控えよう、と判断する消費者も少なくありません。


ただ、個人が引き起こしたという点を見るとやっぱり個人が悪いとも判断出来ます。しかし、組織として「問題を引き起こした個人だけが悪い」なんて言えるわけがありません。学校の教師が暴力事件を起こした場合、悪いのは教師だけの問題ではなく教育委員会の体制自体を問題視しなければ問題を解決できないかもしれません。


だから、こういう事例が起こった場合は個人だけを非難する組織のやり方はどう考えてもおかしいわけです。組織で動いている以上、個人のミスは組織の問題として取り扱わなければなりません。組織として見解を出した上で個人の処分を社内的に検討すべきです。


「それはそんなことをした人の問題であって組織は何の関係もない」


こんなことを責任者クラスが真顔で話すような組織にもし在籍しているとしたら、さっさと出て行くことをオススメします。


会社の絞め殺し学 ダメな組織を救う本 (祥伝社黄金文庫 ひ 9-1)

会社の絞め殺し学 ダメな組織を救う本 (祥伝社黄金文庫 ひ 9-1)