てるめめブログ

映画の感想、そして仕事を通じて感じる「組織」の異常さを自分なりの目線で書いていきます。

【映】銀の匙 ~じんわりと面白さがこみ上げてくる良作~(ネタバレあり)

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原作に忠実にきっちり丁寧に作り上げた良作だと感じています。お話は学園祭までなんですが、色々と映画オリジナルのストーリー展開になっています


主な内容は、


入学 → 馬術部入部 → 豚丼命名 → 様々な葛藤 → 御影アキ宅で酪農のバイト → 豚丼加工 → ベーコン作り → 駒場退学 → 学園祭にてばんえい競馬


というところ。


漫画とは微妙に内容が違ったり順番が違ったりしますがおおまかな内容は殆ど同じ。違和感はあまり感じませんでした。また、八軒の演技は最初のころはやる気なさげにオドオドとしていたけど、馬術部での活動やアキの家でのバイト経験、豚丼との別れを通じて徐々に成長し、最後には自分から目標を立てしゃにむに頑張る姿勢は感動的でしたね。


また、ヒロインのアキは少し原作とイメージは違うけど馬が大好きで農業や実家のこと、自分の人生を見つめている大人びた演技はとても良かったと思います。脇を固める役者陣も素晴らしく、タマコはそっくりそのまんまだったし、常盤のバカっぷりもそのまんまでした。駒場の物悲しくも冷静で真摯に前を見据える演技はかなり良かったように感じています。


さらに、アキの父親が竹内力学校の担任の先生が中村獅童などなど大物がコミカルだけど真摯に酪農や農業に打ち込むシーンは漫画の内容をより良く表現されているって思いました。


ただ、一番のツボは校長役が上島竜兵だったってことですけどね。うん、この人しかいないだろうなぁ、とは思っていたけど、意外にも演技が上手く映画の中でも重要なポジションを上手に演じきっていたのは驚きでした。ギャグは一切無し。生徒を見つめる暖かくて優しい校長を堂々と表現出来ていたんじゃないかと思います。


銀の匙、実写化してどうなるのかなぁ、、、と多少心配しつつも公開初日に観に行きましたが、色々と自分の行動などを見つめなおさせてくれる素晴らしい良作なんじゃないでしょうか。個人的にピザのシーンや卵かけごはんのシーンが見たかったので少し残念でしたが、一つの作品としてはかなり良作だと感じています。


自信を持ってオススメできる作品です!