【主】マイノリティになるということ
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何かを勧められたり、やった方がいいよと忠告されたりしたことってみなさん結構ありませんか? この世の中には相手のことをあまり考えず、ただ自分が良いと思っていることを誰かに無理やり勧めたがるおせっかいな人ってかなりいます。ここでポイントは「相手のことをあまり考えず」というところです。
多かれ少なかれ、こういうおせっかいをする人って「自分の勧めるものは絶対に正しい」と考えている傾向が強い人です。しかし話を聞いていくと、根拠なんて全くないことが多いわけです。ちなみにどんな根拠かというと大抵は「みんなやっているから」「多くの人がそうしているから」といった右へ倣え思考だったりするわけです。
要はマジョリティ(多数派)に属していれば安心、安定だという変な無意識があるのでしょう。全く誰も知らないようなこと、少数の人しかやっていないよくわからないことをするくらいなら、周りも世間もみんなやっているものを自分もやった方がなんとなく安全かもしれない、ということですか。こういったマジョリティを信奉する人はマイノリティをなぜか嫌う傾向が高いですよね。私自身もそのような人たちに囲まれて生活していた時期がありましたので、かなり窮屈な思いをしたことがあります。
たとえば就職活動でベンチャー企業ばかり受けている人に対し「そんなよくわからないところへは行かない方がいい」という偏ったアドバイスをする人もいます。PCを購入する時も、安くて勢いのあるブランドを忌避し「NEC」や「富士通」といった大手日本企業のPCしか選択肢に入れない人も案外多いのが事実です(別にNECや富士通を否定しているわけではありませんが)。
つまり、マイノリティ(少数派)になるということは、「多数派じゃなきゃ嫌だ」という価値観を持った人に常に偏見にも似た目で見られる可能性があるということです。もっと単純に考えると単なる価値観の相違なので、お互い認め合うかできればほっといていただければ助かるというレベルだと思っています。でもなかなかほっといてくれないのがおせっかいな人。もしそんな人が目の前に現れひたすら忠告ばかりしてくるのであれば、そんな人間関係はバッサリ切ってもいいと思います。
ただ、人と違うことをするのが必ずしも正しいわけではありません。だからこそ、自分で何が正しいのか、何が自分にとって最もやりたいことなのかを考え、判断し、自信を持って行動することが大事だと私は考えます。
マイノリティとは何か―概念と政策の比較社会学 (MINERVA人文・社会科学叢書)
- 作者: 岩間暁子,ユヒョヂョン
- 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
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