てるめめブログ

映画の感想、そして仕事を通じて感じる「組織」の異常さを自分なりの目線で書いていきます。

【組】ブラック企業とはブラック社員の集合体である

ブラック企業完全対策マニュアル (晋遊舎新書 S15)

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キツイ、残業時間が200時間を超える、専門的なスキルが身につかない。。。ブラック企業とはこういう組織なんですよ、という噂や記事がありました。本当かどうかは知りません。多少誇張もあるでしょう。しかし、ブラック企業の定義とはこういう組織だというのが一般的でしょう。


しかし、この様な組織の中でも生き生きと働けている人も数多くいるのが事実です。厳しい環境下でもモチベーションを高く保ち楽しく仕事をする人にとっては、その組織はブラック企業では無いと言えます。外面と内面でここまで差が出来る理由は何なのか。おそらくこの部分にブラック企業の根本的な問題が隠されているように思います。


私が思うに、ブラック企業というのは「ブラック社員の集合体」だと思っています。キツイ、残業時間が多いというのは確かに物理的に仕事量が多い、人手が少ないという問題に起因するとは思います。しかし、帰りやすい雰囲気が全く無かったり残業をすることを評価する評価者の存在、大声で怒鳴ったり根性論を第一にかざすことが教育だと思っている職員がいたりと、ブラックさを作り上げているのは中で働く職員自身だったりすることが多いのも事実です。


私自身も経験しました。定時で帰ろうとすると 「もっと仕事しろ」 的な圧力を加えられたり、大声で人前で怒鳴られたり、気合いや根性で何とかなるという具体的でない仕事のやり方説明を受けたりしました。当時の残業時間は平均80時間程度でした。巷にあふれる残業時間自慢を見ると少なめかもしれません。しかし、やらなくてもいいが「やらざるを得ない雰囲気のある残業」がある時点で問題がありますので、この部分を見ればブラックなのかもしれません。


私の経験は置いといて、やはりブラック企業というものはいくら組織の構造やシステムを変えたところで改善されるとは思えません。組織の中で働く人がブラックさを作り上げているので、人を総入れ替えするか、教育研修を通じて徐々に今の時代に合った効率的な組織の運営方法を伝えていく必要があると思います。


最後に、ブラックだと入社して気づいたら、早く辞める方が良いと思います。我慢する時間があるのなら、そのモチベーションや能力をもっと自分が伸び伸びと仕事が出来る環境で発揮するべきだと思います。自分で組織を変えてやる!という意気込みはすばらしいとは思います。しかし、組織にはびこるブラック社員たちの堅牢さはどうあがいても変えることは出来ません。仕事はたくさん経験してみて、その中で最も自分に合った職場で働けばいいのではと私は思います。


ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪 (文春新書)

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