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TEL's room.com

映画の感想、そして仕事を通じて感じる「組織」の異常さを自分なりの目線で書いていきます。

【映】日本のいちばん長い日 〜魂が震える迫真の演技〜

映画感想

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魂が震える、ってこういうことを言うのかもしれないな、というのが映画鑑賞直後の率直な感想。2時間以上にも渡る大作ですが、気づいたらあっという間に終わった、と感じるほど全ての場面が素晴らしくほぼ目を離せない映画でした。


1.総評:日本人なら観るべき映画
ストーリーや演出だけでなく、役者陣の演技から細かい小物や礼儀作法等全てに重厚さと威圧を強く感じました。特に鈴木貫太郎役の山崎努阿南惟幾役の役所広司迫水久常役の堤真一の演技力は素晴らしかった。小さな所作から感情の起伏まで全て計算しつくされているとしか思えない演技は一見の価値ありです。

そして昭和天皇役の本木雅弘正直身も心も震えるほど感動的な演技でした。阿南の娘の結婚式を心配する配慮、終戦の意思を内閣に対し進言する威厳、玉音放送、歴史の教科書では一切感じられなかった昭和天皇のお姿を初めて理解できた、いや、知ることが出来ました。

他にも、宮城事件がどのように引き起こされ収束したのか、そしてこの一連を迫真の演技で訴えかけてくる役者陣、宮内省侍従のオドオドしつつも陛下を守るべき信念に裏付けられた行動、全ての場面に感動があります。

ぜひ多くの方に観て欲しい、そして終戦の詳細を観て感じてほしいと思います。


2.ストーリー
1945年の6月頃から物語はスタートします。昭和天皇鈴木貫太郎に組閣を命じるが鈴木はそれを固辞、しかし天皇のご意思は固く鈴木に対し「鈴木しかいない」と考えを曲げてもらうよう進言し鈴木貫太郎内閣が発足。組閣の際、陸軍大臣を誰にするか、というところで「阿南惟幾」を指名し役所広司扮する阿南が登場。

と、詳しい説明をするとかなり長くなるので割愛。メインは阿南が決起寸前の陸軍士官と内閣、陛下のご意見の間に立ち葛藤しつつも陸軍を抑えようと動く話です。それに関連し、宮内省や内閣、海軍、放送局、阿南や鈴木の家族といった様々な立場の視点でこれらの動きを見ていくのがこの映画の演出。

陸軍内で熱が高まってきていると思いきや宮内省はのんびりしている、内閣はポツダム宣言を受諾するか否か、玉音放送の原稿の書きぶりについての喧々諤々な議論をしている、といった具合に8月13日、14日を様々な立場から描かれているのが特徴だと感じました。

そのため、歴史の勉強ではないですが、ある事象を国のトップの視点、軍としての視点、家庭の視点など色々な考えがあり歴史は動いているのだなと実感させられました。中学・高校時代に学んだ歴史教育では一切こういったことは学べませんでしたので非常に興味深く映画を楽しむことが出来たと思います。ポツダム宣言受諾、終戦の是非、魚君放送の原稿が如何にして作られたか、これらの裏で軍部はどう感じていたのか、、、とにかく面白いのでぜひ観ていただきたいなって思います。

そして物語は玉音放送で幕を閉じます。放送時閣僚はどうしていたか、放送時天皇陛下はどんな気持ちで、どんな場所で聞いていたのか。壮大な物語を締めくくるにふさわしいエンディングだと感じました。その後スタッフロールが終わっても重みのある余韻に浸ってしまい動くことが出来ませんでした。とにかく面白い映画です。今年観た映画の中でダントツトップの作品、みなさんも楽しんでくださいね!


あー、この映画の素晴らしさを上手く表現できないのが悔しい。文章力のなさを痛感しています。ただ間違いなく言えるのは、この映画はエンターテインメントとして私の想像をはるかに超えるほどのクオリティだったということです。一度原作を読んだ上でもう一度映画館で観に行ってきます。


日本のいちばん長い日 [DVD]

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