てるめめブログ

映画の感想、そして仕事を通じて感じる「組織」の異常さを自分なりの目線で書いていきます。

【組】大企業と新興企業、経験上中身の違いってこんな感じでした

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)


久々に組織のことでも書いてみようかなぁ。


私はこれまで大小様々な組織で働いてきました。いわゆる歴史のある一部上場企業、出来て3年足らずのベンチャー企業、国家機関、そして一部上場になりたての新興企業。。。


ポジションや職種も様々です。客前に出る仕事から内部でパソコンとにらめっこするだけの仕事まで様々。いろんな経験ができたことは自分の貴重な財産だと感じているところです。守秘義務等々の関係で詳しくはお話できませんが、皆さんもよく知るゲームソフトの開発にも関わっていましたし、震災復興なんかも末端でやっていました。


で、本題。大きな組織と小さな組織、ぶっちゃけどんな違いがあるのか。


個人的な実感としては、「人」の違いと「システム」の違い、この2つだけしか思いつきません。


まず「人」、これは大きな組織ほど腐っているという印象です。私が以前勤めていた大きな組織では、とにかく中の構成員が腐っている、、、割合が高かったように思います。私自身が被害にあったのですが、個人情報や人事機密を飲み会の席やどこかで流出させられたことがあります。それも責任者クラスの人から(室長クラス)。で、そのことについて文句を人事セクションの課長補佐クラスに話したら、


「その人が悪い、人事部が悪いわけじゃない」


と完全なる責任逃れを堂々とされましたね。いや、まずは組織の一員として謝罪でしょう。人事部として情報を流出させたことが悪いのであって流出させたその人個人の話は二の次です。そもそも気軽に責任者クラスが飲み会の席で人事機密を流出するような情報の管理意識しか無いことが組織として問題です。


実は、こういったことが複数回ありました。他の被害者はというと、そもそも人事セクションに楯突くような人はいなかったですね。出世コースから外れるから。私のようなアウトローな人間しか人事セクションに太刀打ちしなかったので、この一件で目の敵にされはしましたね。。。だって僻地に飛ばされそうになりましたので(笑)




で、まとめると、大きな組織ほど責任の所在や減点要因を集団で隠す傾向があります。そして、そのことを「当然と思える」組織文化が出来上がっているんです。だから誰かが文句を言ってものれんのごとく風になびくだけで体制に影響を与えません。そして歯向かった奴にはヒッソリと栄転(僻地へ追いやる)させるわけです。


大きな組織だからこうだ、ということではありませんが、私のこれまでの経験上大きな組織ほど何も言えなかったし、会議もなにか新しい物を生み出すクリエイティブな場ではなく、単なる資料朗読会だったし、役職の順序だけを重んじる上下社会バンザイ的組織でした。


合う人は本当に天国のような組織だと思いますが、私のような人間からすると毎日猿ぐつわを口にはめられる拷問地獄、という感じでしょうか。でも、こんな組織でもシステム化されているため日々何も変わらず、変わらないことはいいことだ主義で歴史を重ねていくんです。ただ、組織の先頭に立って行動することよりも、裏側でコツコツ積み上げていくような仕事が好きな方は大きな組織のほうが居心地がいいかもしれないですね。


逆にベンチャーや新興企業はどうか? 当然よい部分もあれば悪い部分もあります。組織を運営するシステム自体が未完成な部分も多く、日々試行錯誤しながら組織を運営していきます。だから組織におんぶにだっこ、正解しか認めない、という方は小さくて新しい組織に入ってはいけません。自ら組織を引っ張っていくんだ、という考えが出来る方はこういう組織のほうが合うと思います。


組織戦略の考え方―企業経営の健全性のために (ちくま新書)

組織戦略の考え方―企業経営の健全性のために (ちくま新書)

行動分析学マネジメント-人と組織を変える方法論

行動分析学マネジメント-人と組織を変える方法論