てるめめブログ

映画の感想、そして仕事を通じて感じる「組織」の異常さを自分なりの目線で書いていきます。

採用面接前の筆記試験に意味はあるのか?

採用側はSPIや一般教養問題、時事問題から今流行のフェルミ推定など、様々な方法で人を分析し、判断材料を作り出し選考が行われます。論文やコラム、三大噺ってのもありました。ウェブ上で解かせるものもあれば、企業の会議室などに集まり問題冊子を見ながらマークシートを塗りつぶしたりしたことも。

 

さらに必要性を疑ったのが「性格診断」的な問題集です。問題数がやたらと多く500問といったところもありました。YESかNOかを素早く回答するもので、内容は「楽観的な性格である」とか「常に誰かに付きまとわれているように感じる」といった少々危ない問題まで多種多様です。「私は神の使者である」とかいう問題文もあったような記憶があります。

 

性格や人間性なんて、職場環境や接する人間次第で良くも悪くも大幅に変化します。尊敬できる素晴らしい指導力とリーダーシップを兼ね備えた上司の下に付き仕事をしたら、おそらくモチベーションも能力も高まるような気がします。リーダーシップがあっても態度や雰囲気が悪い人と組んで仕事をするとなると、これらは高まるどころかあっという間に落ち込み最悪つぶれてしまうかもしれません。

 

しかし、就職活動といった場で多くの志願者を効率的効果的に分析するためには、こういった性格診断やよくわからない教養問題ってのも必要なのかもしれません。この項目が高い人はお断りする、という基準さえ設けていれば機械的に不合格にすることもできます。現在のシステムを最大限利用した効率的な就職活動というものの弊害であり、はたまたメリットでもあると思います。

 

それに対し、論文や作文、コラムや三大噺といった課題を行う企業は、効率的に基準以下の人を落とすために試験を行うというよりは、基準以上の人を探し出し合格者を決めるといった意味合いを求めているのかもしれません。論文や作文を評価するのは大変です。採点者も好みや趣味嗜好もあります。企業側が求めている人材像に合致するかどうかなんて簡単には判断できないような気がします。逆にいうと、多くの志願者の中から本当に能力が高いと思われる人を少数でも次のステップに通すことができるので、効率はある意味良いのかもしれません。

 

効率と質の双方を追求し採用活動を行うのは非常に難しいと思われます。しかし、組織は人で構成されており、組織をよくするも悪くするも人次第というところがあります。本当に働きやすい組織環境やシステム、制度も大切ですが、結局のところそれらも人が作るわけです。だからこそ、効率よく質を追求し良い人材を獲得できるような上手い方法を追い求めたいなと思います。

 

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