【主】憲法改正反対! じゃあ、具体的に何がダメなの?
いま、「憲法改正」をどう考えるか――「戦後日本」を「保守」することの意味
- 作者: 樋口陽一
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2013/05/25
- メディア: 単行本
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ウェブ等でニュースを見てると「憲法改正に反対します!」という感情むき出しの記事をたくさん目にします。9条や96条、あまり真剣に読んでないので覚えてませんが、憲法改正に反対するという空気が変に日本で盛り上がっているような気がしました。
ではここで問題です。「憲法改正反対の理由は具体的に何でしょうか?」。。。
そもそも憲法ってなんなのか知ってる人はどれだけこの日本にいるのでしょうか。私は日本人の1割以下だと思っています。9条や25条を知ってるから私は憲法を知っている、という意見は無知を主張しているようなものなのでかわいそうな目で見守ってあげましょう。具体的に議論できるレベルの憲法知識を持っている日本人は5%以下だと思います。かくいう私はその5%に含まれないと思っていますが・・・
例えば9条。日本の宝だ! ノーベル賞欲しい! という人も数多くいますが、国際紛争を解決する手段としての戦争を放棄する条項を持つ国はイタリアとかフィリピンとか・・・たくさんあります。また、平和主義条項を掲げている国は100か国以上あります(大学時代憲法の授業でこんなことを学びました)。グローバルスタンダードな法令なので、そんなに諸外国に対しアピールするようなものでもないと私は思っています。そもそも9条の解釈の仕方が人それぞれであり、学説や政府による見解、「日本国民」「国権の発動たる戦争」という条文内の言葉の定義の仕方も結構議論がなされているところみたいです。
9条を改正したら日本は侵略戦争を始める! 軍隊を組織し戦争を始める! とか言ってる若干あれな人たちもいますが、そんなことするわけないでしょう。国連憲章もあるし、日本が戦争することで得られる利益なんてものはほとんどありません。経済的に見て、そして外交上のパワーバランスを考えても戦争なんて確実にするわけがありません。すると言っている人たちの根拠ある意見を聞いてみたいですね。「軍隊を組織~」についても何も変わらないと思います。そもそも自衛隊って軍隊です。名前が「自衛隊」というよくわからない単語で国民や外国の批判を中和している単なる言葉遊びでしょう。だから、たとえ自衛隊が軍と名前を変え、防衛省が国防省に名前を変えたところで、一切これまでもこれからも防衛政策は変わらないですよ。変わるのはマスコミの意見や一部の根拠のないヒステリックな人だけです。より悪くね。
話がぶれてきたのでちょっと戻すと、憲法を変えても日本の進むべき方向性は何も変わらないでしょう。ただ、現行憲法が今の時代に合わないのであれば改正すればいいだけです。改正してより効率的に国家を運営できるのであれば改正する方がベターでしょう。たった3行程度の文章に30年も40年も言葉を分析しつつ、様々な法令を解釈しつつ、この憲法の3行の本当の意味を見出そうとしている学者様を尊敬することしかできませんが、そんなことをしなくてもいいような分かりやすい文章の憲法ができれば私としてもこの上なくうれしいことです。
そうすれば、今の日本の現状である憲法を知らない人が9割(個人的感覚)でなんとなく雰囲気でしか議論(批判)ができない状況を打破することができるのではないでしょうか。100年後、このようなレベルの低い議論しかできない日本ではなくなっていてほしいものです。
- 作者: 伊藤真
- 出版社/メーカー: 大月書店
- 発売日: 2013/05/31
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