てるめめブログ

映画の感想、そして仕事を通じて感じる「組織」の異常さを自分なりの目線で書いていきます。

【宝】響け!ユーフォニアム4 〜久美子と秀一の不器用な馴れ初め〜


久美子と秀一の本編で描かれなかったストーリー。


2015年4月からアニメが放送された春アニメの原作ですね。とはいってもこの本は本編ではなく本編で描かれなかったサイドストーリーの短編集。葵が部活を辞めた本当の理由や、葉月が秀一を好きになったきっかけなどなど、本編が好きならずっと知りたかった話が綴られているんですよ。


全てのお話を紹介するわけにもいきませんので、自分の最も好きなお話をピックアップ! まぁ、最終話なんですが。


最終話は久美子と秀一のお話。雪降る夜に久美子に呼び出された秀一、久美子が秀一にこれまでのお礼ということでプレゼントを渡した後、秀一が一大決心をしとうとうと久美子に不器用な告白をします。


そして、そんな告白を受け腰が抜ける久美子。その後秀一にした返答は・・・一読の価値有りです。淡い青春模様っていいですね。


アニメは小説の1巻部分のみ。1巻が京都大会で2巻が関西大会。。。また、小説は標準語ではなくしっかり京都弁でセリフが書かれているので雰囲気もだいぶ違います。まぁ、アニメで方言を入れてしまうとちょっとあれかなぁと思っていたので個人的には良かったんですけどね。


というわけで、アニメでユーフォニアムの世界観が好きになれた方はぜひ小説版も読んでみてはいかがでしょうか。


【映】キングスマン 〜英国紳士の実力派スパイ集団に痺れます!〜

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防弾スーツを着たナイスミドルな英国紳士の強さに唖然・・・


予告編を映画館の外に設置されている大型モニターで観て「ちょっと面白そう」と直感的に感じたので観てきました。


で、正直な感想を言うと、そこそこ面白かったという感じでしょうか。期待していたほどには面白さを感じられず、途中で「つまらないなぁ」と思ってしまったのも事実。なんか中途半端な映画なので100点満点中70点くらいかなぁと感じています。


物語冒頭で拘束したテロリストを追い込んだが、ちょっとしたミスでやられてしまうスパイ仲間。その家族へ説明しに行くのが主人公のハリー・ハートです。その家庭には母親と小さな息子が暮らしており、ハリーはそんな息子に「何か助けてほしいことがあればここに電話するんだ」とアクセサリーを渡すんですね。そして時は経ち成長した息子視点で物語が進みます。


ここから怒涛の展開を魅せるのか、と言われればそうでもなく、大きなテロリスト集団と壮絶な戦いがあるわけでもありません。相手は大きな企業であり、そんな企業の悪巧みを阻止するのがミッション。そんなミッションをこなす中で、息子がスパイ集団のキングスマンに入るための試験を受けたり、キングスマンの内部事情がゴタゴタになったりといろんな視点で物語が進み、最後には一本に繋がるわかりやすいストーリーでした。


こう表現すると結構良く出来た映画なのかもしれないと思われるかも知れませんが、なんというか一つ一つがチープというか練りこまれていない印象を受けました。キングスマンへ入る試験を受ける若者たちを襲う思わぬ仕掛けは「うーん・・・」と思わざるをえないものだったし、ハリーが活躍するアクションシーンもそのバトルが起こりうる説明が不足してるため唐突な印象を受けました。


スパイなんだからミッションインポッシブルみたいに隠密行動とアイテムや頭脳を駆使した静かな戦闘をもっとやって欲しかったけど、この映画のアクションは激しい複数人対1人という構図ばかり。ま、それが面白いんですけどね。


配役に話を移すと、ハリーを演じるコリン・ファースはまさに頼れる英国紳士を感じさせてくれました。こういうおじさま大好きです。息子のエグジーを演じるタロン・エガートンは小者感を上手く演じ、ラストは立派なスパイになっている力強さを魅せました。適役のサミュエル・ジャクソンはもうベテランの風格と言うんでしょうか、見入ってしまうほど気持ちの良い演技だったと感じます。


なので、まとめると配役・演技力は申し分ないですがストーリーにやや難ありというところです。また、アクションシーンは激しいけどちょっとこの映画にはここまで迫力のある戦闘は要らなかったかなと個人的には感じています。他に見るものがなければ観ても良いのでは? といった勧め方しか出来ませんが是非映画館でお楽しみいただきたい映画です。


Kingsman: The Secret Service

Kingsman: The Secret Service

【漫・ア】ぐらんぶる 〜「全裸系」飲み会ダイビング青春マンガ〜


局部は大きめの黒い円、登場率が高いです。


透き通る青い海に潜りスキューバダイビングに青春を求める大学生のサークル活動。爽やかな雰囲気と友情や恋愛模様を楽しめる大人のマンガです。。。と、ページをめくる前は思っていたんですが、中身は全くの逆、裸族の物語でした。。。


男だらけの大学に入学した主人公がモテるためのサークルを探していたところ、下宿先のダイビングショップに入り浸るダイビングサークルの先輩方の野球拳大会&飲み会に半ば強引に巻き込まれ、いつの間にか半裸で飲み会に参加しつつ入部していたというノリで始まるマンガです。


男性キャラは服を着ているシーンよりも全裸もしくはパンツ一丁率の方が高く、女性キャラも水着や下着と肌色率が高いんですよ。でも不思議とエロさは感じないんですよね。


そしてこのマンガは一応「ダイビング」が主題なんだけど真面目にサークル活動をしているシーンは全然ないと言ってもいいかもしれません。4巻まで読んでみましたが、飲み会のシーンや大学生活で羽目を外すシーン、ミスコンや文化祭的なシーンなどなど大学を舞台にしたギャグ漫画としか思えません。


でも、いざダイビングをするとなると、いつもふざけて飲んで全裸になる先輩方も真面目に真剣に優しく指導するんです。ギャグと真剣なシーンとのギャップ、緩急が面白いと思います。


ただ、「ギャグ8:シリアス2」位の割合です、でも、読むのを止めるタイミングが見つからないほど面白いマンガです。久々に面白い部活系マンガに出会えました。このマンガはぜひ多くの方に読んで欲しいですね。


ぐらんぶる(4)

ぐらんぶる(4)

【組】大企業と新興企業、経験上中身の違いってこんな感じでした

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)


久々に組織のことでも書いてみようかなぁ。


私はこれまで大小様々な組織で働いてきました。いわゆる歴史のある一部上場企業、出来て3年足らずのベンチャー企業、国家機関、そして一部上場になりたての新興企業。。。


ポジションや職種も様々です。客前に出る仕事から内部でパソコンとにらめっこするだけの仕事まで様々。いろんな経験ができたことは自分の貴重な財産だと感じているところです。守秘義務等々の関係で詳しくはお話できませんが、皆さんもよく知るゲームソフトの開発にも関わっていましたし、震災復興なんかも末端でやっていました。


で、本題。大きな組織と小さな組織、ぶっちゃけどんな違いがあるのか。


個人的な実感としては、「人」の違いと「システム」の違い、この2つだけしか思いつきません。


まず「人」、これは大きな組織ほど腐っているという印象です。私が以前勤めていた大きな組織では、とにかく中の構成員が腐っている、、、割合が高かったように思います。私自身が被害にあったのですが、個人情報や人事機密を飲み会の席やどこかで流出させられたことがあります。それも責任者クラスの人から(室長クラス)。で、そのことについて文句を人事セクションの課長補佐クラスに話したら、


「その人が悪い、人事部が悪いわけじゃない」


と完全なる責任逃れを堂々とされましたね。いや、まずは組織の一員として謝罪でしょう。人事部として情報を流出させたことが悪いのであって流出させたその人個人の話は二の次です。そもそも気軽に責任者クラスが飲み会の席で人事機密を流出するような情報の管理意識しか無いことが組織として問題です。


実は、こういったことが複数回ありました。他の被害者はというと、そもそも人事セクションに楯突くような人はいなかったですね。出世コースから外れるから。私のようなアウトローな人間しか人事セクションに太刀打ちしなかったので、この一件で目の敵にされはしましたね。。。だって僻地に飛ばされそうになりましたので(笑)




で、まとめると、大きな組織ほど責任の所在や減点要因を集団で隠す傾向があります。そして、そのことを「当然と思える」組織文化が出来上がっているんです。だから誰かが文句を言ってものれんのごとく風になびくだけで体制に影響を与えません。そして歯向かった奴にはヒッソリと栄転(僻地へ追いやる)させるわけです。


大きな組織だからこうだ、ということではありませんが、私のこれまでの経験上大きな組織ほど何も言えなかったし、会議もなにか新しい物を生み出すクリエイティブな場ではなく、単なる資料朗読会だったし、役職の順序だけを重んじる上下社会バンザイ的組織でした。


合う人は本当に天国のような組織だと思いますが、私のような人間からすると毎日猿ぐつわを口にはめられる拷問地獄、という感じでしょうか。でも、こんな組織でもシステム化されているため日々何も変わらず、変わらないことはいいことだ主義で歴史を重ねていくんです。ただ、組織の先頭に立って行動することよりも、裏側でコツコツ積み上げていくような仕事が好きな方は大きな組織のほうが居心地がいいかもしれないですね。


逆にベンチャーや新興企業はどうか? 当然よい部分もあれば悪い部分もあります。組織を運営するシステム自体が未完成な部分も多く、日々試行錯誤しながら組織を運営していきます。だから組織におんぶにだっこ、正解しか認めない、という方は小さくて新しい組織に入ってはいけません。自ら組織を引っ張っていくんだ、という考えが出来る方はこういう組織のほうが合うと思います。


組織戦略の考え方―企業経営の健全性のために (ちくま新書)

組織戦略の考え方―企業経営の健全性のために (ちくま新書)

行動分析学マネジメント-人と組織を変える方法論

行動分析学マネジメント-人と組織を変える方法論

【映】ヒロイン失格 〜ヒロインが可愛すぎ! コロコロ変わるコミカルな表情演技に注目!〜

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ヒロインであるはとり役の桐谷美玲がとにかく可愛くて芝居上手!


オーバーすぎるとも思える顔の表情だけで語るコミカルな演技の数々、矢が刺さったりスライディング土下座したり学食のカウンターでオヤジとBARごっこしたり・・・笑える面白さだし可愛さが引き立ってました。


ストーリーもマンガの内容に沿っていて、利太のヒロインであるはずがおとなしくてパッとしない安達さんと付き合い始めてからのはとりの数々の猛アタックが面白おかしく演出されています。


親友の「愚かなる中島」に「だ〜が〜じ〜ば〜」と泣きながら助けを求めたり、その中島が冷めた表情で冷静なツッコミをするシーンもマンガどおり。いやー、本当に観たいシーンだったので再現されていて嬉しかった!


そんなはとりを取り巻く利太の演技も若干冷めたところとかぶっきらぼうなところは上手く表現できていたと思います。全体的に見るとぎこちない演技だったように感じましたが、まぁ許容範囲内というところでしょうか。


逆に弘光の方は笑顔も飄々とした雰囲気もイメージ通りだったので個人的には上手いなって感じました。特に、はとりデートに行った際子どもたちと水鉄砲をするシーンの楽しい雰囲気ははとりとかなりお似合いだなぁと見ていて感じましたね。良いシーンでした。


とまぁ、色々書いてきましたが、やっぱりはとりの可愛さがこの映画の最大の良さですよ。コロコロ変わる表情と行動、笑顔ではしゃいだり悪巧みしたり出家したり・・・はとりを見ているだけでも十分楽しめる映画です。


秋映画の中でもトップクラスの面白さだと思います。見て損はない名作なので、ぜひこの面白さを映画館で楽しんでください!



『ヒロイン失格』コミックコラボPV - YouTube

ヒロイン失格 コミック 全10巻完結セット (マーガレットコミックス)

ヒロイン失格 コミック 全10巻完結セット (マーガレットコミックス)

ヒロイン失格 10 (マーガレットコミックスDIGITAL)

ヒロイン失格 10 (マーガレットコミックスDIGITAL)

映画ノベライズ ヒロイン失格 (集英社オレンジ文庫)

映画ノベライズ ヒロイン失格 (集英社オレンジ文庫)

ヒロイン失格映画化スペシャル (SHUEISHA Girls Remix)

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ヒロイン失格 映画ノベライズ みらい文庫版 (集英社みらい文庫)

ヒロイン失格 映画ノベライズ みらい文庫版 (集英社みらい文庫)

【漫・裏サ】心が叫びたがってるんだ 〜ネタバレではない映画の序章〜


ネタバレは少ない! 映画で語られない過去の話。


9月19日より公開の「心が叫びたがってるんだ」。観て来ましたよ。はっきり言って一切期待してませんでした。むしろ大コケするとすら思っていました。でも劇場に入り視聴開始10分後、もうすでに映画の虜。グイグイ引き込まれる物語に目を離せなくなっていました。


そしてそんな映画をコミカライズしたのがこちら。絵も綺麗だし登場人物も可愛く描かれています。映画本編よりも可愛いんじゃないかって思えます。


物語は4編。各主要な登場人物4人の過去を描いた物語+映画本編の序章です。坂上拓実と仁藤菜月の過去はほろ苦い青春模様を魅せてくれます。田崎大樹の部活に本気で打ち込む姿は恥ずかしくもあり懐かしくもあります。


順の物語は映画の冒頭。衝撃的なシーンを見てしまった順がそのことを話してしまったことで大きく家庭が揺れ動きます。そんな場面から映画が始まるわけで、とにかく映画が見てくなる作りになっています。少しエグいシナリオですがだからこそリアリティがあるともいえます。


なので、映画見る前にこのマンガを見ても特にネタバレ感を感じることはありません。ぜひ読んでから映画に行って欲しいですね。おすすめです!


小説 心が叫びたがってるんだ。

小説 心が叫びたがってるんだ。

【漫・モ】ねこのこはな 〜真の「萌え」がここにある!〜

ねこのこはな 1 (モーニング KC)

ねこのこはな 1 (モーニング KC)


ここまで癒される可愛い生き物は見たことがない!


ねこの「このは」が寝転んだり拗ねたり笑ったり転んだり・・・全部可愛いんですよね。てくてくと歩きながら主人公に甘えに行くところとか、、、これこそが萌えだし癒やしですよね。


最近安易な萌えがはびこっていますよ。可愛い女の子がフリフリの服を着たりにゃんにゃん言ってたり上目遣いで媚びたり・・・そんな萌えはもうお腹いっぱいなんですよ。ほんとうに必要な萌えってやつはこのマンガにこそ詰まっているんです。


内容? そんなものはありません。ただ単に日常生活を送る中で起きる単なる日常を淡々と描いたお話です。物語というほどのものもありません。でも、面白いんです。癒やされるんです。友人に見せたら一瞬で虜になっていました。まるで雌犬のごとく口を半開きにして「このマンガのタイトル教えて! ハァハァ」といやらしく目を血眼にして聞いてきましたよ。


と、ひっそりと布教中のこのマンガ。本当に癒されます。萌えの真髄を感じられます。ぜひ読んでみてくださいな!


ねこのこはな(2) (モーニング KC)

ねこのこはな(2) (モーニング KC)

【漫・ア】のぼる小寺さん ~ミステリアスな美少女の7割スポ根マンガ!~

のぼる小寺さん(1) (アフタヌーンKC)

のぼる小寺さん(1) (アフタヌーンKC)


ミステリアスな美少女が一心不乱にボルダリングフリークライミング)に打ち込むスポーツ系マンガです。


ただそれだけではなく、高校の部活動の中で先輩にラーメンおごってもらったり男性の好きな髪型を聞かれてオロオロしたり・・・部活以外の部分もしっかりと描かれていますね。そんな小寺さんの可愛さや純真さ、そしてボルダリングに打ち込む真剣な表情等々見所満載のマンガです。


と、こんなお話ですがなんかハマっちゃいました。


とにかく小寺さんが可愛いですね。一見人付き合いの苦手なミステリアス系なんですが、学校に出てこない不良少女と楽しく交流したり、部活動の先輩と体育会系的な上下関係の付き合いができてたりとそのギャップもグッドです。


読んでると自分もボルダリングしたくなってきたような・・・


なので、先日ボルダリングをやるためにボルダリングジムへ行ってきました! 料金は総額2500円。入会金や使用料、シューズ代込みでこのお値段です。初めて見上げる崖は簡単そうに思えてスゴく難易度が高いものでした。


小寺さんは1級まですいすい登って行きましたが、私の場合は6級あたりでギブ。簡単そうに見えて実は難しく、力だけじゃなんともできない面白さがあります。最短で最も楽に登れるコースを見極め、力よりもむしろ体のバネを使って掴み、反動でグッと上へ登っていくのは結構しんどいけど快感もあります。指だけでぶら下がるのもなんとなくイイもんでした。


そんなボルダリングをテーマにしたこのマンガ、かなり、、、面白いわけではありませんが何か惹かれるものがある、そんなマンガです。ぜひお楽しみあれ~


good!アフタヌーン 2015年10号 [2015年9月7日発売] [雑誌]

good!アフタヌーン 2015年10号 [2015年9月7日発売] [雑誌]

ボルダリングからはじめよう! Enjoyフリークライミング

ボルダリングからはじめよう! Enjoyフリークライミング

実践テクを極める! ボルダリングレベルアップのコツ (コツがわかる本!)

実践テクを極める! ボルダリングレベルアップのコツ (コツがわかる本!)

インドア・ボルダリング練習帖 (RS Books)

インドア・ボルダリング練習帖 (RS Books)

【漫・講】トモダチゲーム 〜友情を壊す頭脳を駆使した騙し合いに脱帽!〜


頭脳と演技力を駆使した騙し合いの数々に脱帽!


いやー、面白かった。5巻まであっという間に読みきってしまいました。


読む前に設定や登場人物を見てると「神様の言うとおり」「人狼ゲーム」みたいな密室状態での頭脳を使い命をかけた理不尽なゲーム攻略マンガなんだろうなぁ、と思っていました。現にそうだったのですが、魅せ方や登場人物のキャラクター設定などなどが作りこまれているせいかとても面白かったです。


特に主人公である片切友一の高い切れる頭脳、躊躇しない行動、冷静すぎる現実主義者的な側面が物語に映え読んでいて飽きが来ません。それに、友一が「失敗した!」と絶望を感じているシーンが有るのですが、後々見てるとそれすらも演技であり相手やその上の理不尽なゲーム運営者ですら騙されてしまう行動には読んでいてスカッとさせられます。


また、主要登場人物も過去や裏側に人には言えない何か抱えているわけで。そんな裏側を少しずつ見せつつも何食わぬ顔でみんなと接しているし、さらには笑顔で「友達なんだから」と言ってのける悪どさにはしびれるものを感じます。


久々に面白いと思えるマンガです。ぜひぜひ読んでみてくださいな!


【趣】トモダチゲーム 〜友情を壊す頭脳を駆使した騙し合いに脱帽!〜

トモダチゲーム(1)

トモダチゲーム(1)


頭脳と演技力を駆使した騙し合いの数々に脱帽!


いやー、面白かった。5巻まであっという間に読みきってしまいました。


読む前に設定や登場人物を見てると「神様の言うとおり」「人狼ゲーム」みたいな密室状態での頭脳を使い命をかけた理不尽なゲーム攻略マンガなんだろうなぁ、と思っていました。現にそうだったのですが、魅せ方や登場人物のキャラクター設定などなどが作りこまれているせいかとても面白かったです。


特に主人公である片切友一の高い切れる頭脳、躊躇しない行動、冷静すぎる現実主義者的な側面が物語に映え読んでいて飽きが来ません。それに、友一が「失敗した!」と絶望を感じているシーンが有るのですが、後々見てるとそれすらも演技であり相手やその上の理不尽なゲーム運営者ですら騙されてしまう行動には読んでいてスカッとさせられます。


また、主要登場人物も過去や裏側に人には言えない何か抱えているわけで。そんな裏側を少しずつ見せつつも何食わぬ顔でみんなと接しているし、さらには笑顔で「友達なんだから」と言ってのける悪どさにはしびれるものを感じます。


久々に面白いと思えるマンガです。ぜひぜひ読んでみてくださいな!


トモダチゲーム(5)

トモダチゲーム(5)

トモダチゲーム(2)

トモダチゲーム(2)

トモダチゲーム(3)

トモダチゲーム(3)

トモダチゲーム(4)

トモダチゲーム(4)

【映】心が叫びたがってるんだ 〜あの花とは違った強く心に響く感動〜

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物語の中盤から後半に向けてじわじわとこみ上げてくる感動に身震いしました。


音楽、演技、ストーリー全てがとにかく良かったです。


恥ずかしいほどの青春模様を、4人の不器用な少年少女がだんだんと成長していく姿は感動的です。それぞれの悩みや後悔を胸に衝突し合い傷ついていく4人とその仲間たち。なんというか、これを見に来たお客さんの過去にも同じような事があったんじゃないかと思えるシーンの連続に少し心が痛くなりました。でも不快ではないんですよね。映画全体の雰囲気が良いせいかそんな痛みも含めて物語に見入ってしまいました。


水瀬いのり演じる成瀬順は、過去のトラウマから声を出すことが出来なくなり通っている高校のクラスでも浮いている存在。そんな「しゃべらない」けど声は出している、という絶妙な役を演じる水瀬さんの熱演も見どころだと思います。驚いたり恥ずかしがったり悩んだり悲しんだり、、、そんな順の反応はとにかく可愛くてコミカルで面白い。ぜひ劇場で楽しんでもらいたいですね。


また、順含む4人の主人公は全員「言葉」を通じた後悔を持っているわけで。言ってしまったこと、言えなかったこと。そんな過去の後悔を映画のエンディングへ向かうラストの盛り上がりの中でどんどん解消されていく快感は凄まじい感動です。


そして、ミュージカルシーンからエンディングまでのシーンはとにかくスゴイ。ハラハラさせられるかと思えば急変する順や拓美の感情と成長に感動し、さらに体育館で行われているミュージカルの雰囲気や歌声は心に響くものがあります。順の言葉に出来なかった心の叫びが詰まった歌詞、2時間もの映画の中で前半から中盤にかけてずっと見てきた順の想いを強く感じることができるこのシーンは必見です。


公開当日にTOHOシネマズ日本橋に見に行ってきたのですが、お客さんの入りはいま一つという感じ。でも、評判やみんなの口コミが広がれば広がるほどどんどん劇場へ足を運ぶ人も増えそうな気がします。それだけじっくりと、じんわりと感動がこみ上げる名作だと感じています。


ただ、1つ文句を言わせてもらうと、エンディングテーマが乃木坂46?というのは許しがたいですね。感動で盛り上がったラストシーンのあと、急激に現実に引き戻される下手でチープな歌声。なんでエンディングテーマをミュージカルや4人の主人公の曲にしなかったのか理解に苦しみました。


公開2週目は1週目とは違った入場者特典が付いてくるみたいなので、また見に行こうと思っています。といいつつも連休中のレイトショーに見に行くかもなぁ。。。



映画「心が叫びたがってるんだ。」予告編 - YouTube

【映】内村さまぁ~ず THE MOVIE エンジェル 〜ストーリー、笑い、不真面目感全て最高!〜

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今年観た映画の中でトップと言っても過言ではないほど面白かったです。


内村さまぁ~ずが大好きで、その前の内村プロデュースからずっとこの出演者たちを追い続けています。ガツガツせず和気あいあいとした雰囲気の中で生み出される巧妙な笑いの数々に日々楽しませて頂いています。


この映画もそんなノリは当然あり、というかそういうノリ以外はありません。番組の延長のような映画でしたけど、それがまた良かったのかもしれません。


映画という体裁のため、三村マサカズマサルさんウッチャンは次郎さん、大竹は大島という名前で話が進みます。


舞台はエンジェルという探偵事務所で、芝居を通じて依頼人の悩みを解決するというもの。そんな悩みの種をこれまで内村さまぁ~ずに出演してきた数々のお笑い芸人が演じます。カンニング竹山だったりつぶやきシローだったり・・・ちょい役なんだけど出てくるとちょっと嬉しいですよね。


また、本気の役者陣も舞台を盛り上げます。藤原令子演じる夕子は初めはエンジェルのお仕事を嫌がってたけど徐々に周りの雰囲気に毒されていき、いつの間にかいなくてはならない存在になってる、という展開は見事。飲んだら豹変するのも可愛いですね。またエンジェルの役者件調査役の久保田悠来演じる伊藤は真面目に物語を盛り上げてくれます。


そんな本気の役者に支えられ、内さまの3人や鶴瓶、お笑い芸人たちのアドリブ芝居が光るんです。いやー、完成度の高い映画ですよ、これ。


そして何度も出てくる飲み会のシーン。アンジャッシュ小島が店長という設定のお店でエンジェルの面々が飲み会を開くんですが、その後ろの席に東京03やダチョウ倶楽部、ナイツ、出川・・・とセリフは一切ないけど実は出てるみたいな感じがシュールで笑っちゃいました。


出演者がみんなのアドリブに思わず笑ってしまっても、そのままストーリーを進行させてしまうところは面白いですね〜 なんというかいい意味で不真面目に作られてるこのノリがたまらなく好きです。


ただ、ちょっと映画自体に笑い声の演出が入ってたのは要らないかなぁと思いました。あと、NOPLANの出演シーンが一瞬だったのがちょい残念。


早くDVD化しないかなぁ・・・もう一回くらい映画館に観に行くか!


内村さまぁ~ず vol.56 [DVD]

内村さまぁ~ず vol.56 [DVD]

内村さまぁ~ず vol.58 [DVD]

内村さまぁ~ず vol.58 [DVD]

内村さまぁ~ず vol.57 [DVD]

内村さまぁ~ず vol.57 [DVD]

内村さまぁ~ず vol.55 [DVD]

内村さまぁ~ず vol.55 [DVD]

内村さまぁ~ず vol.53 [DVD]

内村さまぁ~ず vol.53 [DVD]

【映】ピクセル ~ファミコンを映画に持ち込んだ2流B級映画(※ネタバレあり)~

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いやー、期待外れでした。


















※ネタバレあり



















ギャラガとかパックマンとかドンキーコングなどが地球を襲うという展開は面白いし、対策を考えるためにアメリカ大統領やホワイトハウスに集まる幹部たちがジョークを織り交ぜ良い意味でふざけながら話し合いを行うヌルい展開は結構楽しめました。俳優さんも女優さんも全く知らなかったけど、大人たちが必死で街中に出現するギャラガスーパーマリオといったファミコンのキャラクターたちを光線銃で撃退していくのはシュールで面白かったと思います。


ただ、そんなB級映画の中に変にラブロマンスを入れたり(主人公とヒロイン)大統領をディスったり、よくわからないアメリカの有名人?が出てきたりと、中途半端な展開が多かったような気がします。


あと、異星人が地球人に対してアメリカの往年の有名人の映像を使って宣戦布告する場面が数回ありますが、全く誰かわからず面白さもギャグなのかすらもわからず残念な気持ちになりました。おそらく、日本で言うところの松田優作とか吉永小百合?とかの映像を使ってる、というイメージなんだろうけどさ。。。日本人は多分わからないんじゃないかなぁ(詳しい方はいらっしゃるかと思いますが私は何もわかりませんでした)。


また、ドンキーコングパックマン世界チャンピオンのエディ・プラントが裏ワザ?を使ってズルをした、という場面がありますが、そのズルとは何だったのか、過去と現在で実施したその行為がどうゲームの攻略に結びついたのか全く描かれてなかったのは残念です。


最も許せないのは最後の戦い。相手の本拠地へ乗り込んだらドンキーコングが襲ってくるというシーンでしたが、なんというかアッサリ描かれすぎていてあっという間に撃退して終わり、、、というのが微妙過ぎます。ボスがどんな奴だったのかわからず無理やり話を終わらした、という強引さだけが目立った雑な展開は本当に残念でした。


日本発祥のゲームがメインのストーリーだから日本でここまで大きなプロモーションができるんだろうなぁ。。。パックマンの目の前に「私が君の父親だよ」と優しく語りかける感動的シーンから、手を食べられて「こいつをぶっ殺せ!」と豹変するシーンを予告PVに使ってたり、ドンキーコングと相まみえるシーンを効果的にCMに使っていましたが、そのあたりしか面白い場面はありません。完全にCM勝ちの映画ですね。


ファミコンのキャラクターを映画の世界に持ち込んだ2流B級コメディ映画、もっとパックマンドンキーコングといったファミコンのキャラクターを美味しく調理できるストーリーはあったと思うんです。ただただ全体的に甘いというか惜しい展開しか出てこないので残念な気持ちしか残りません。


とまぁ、色々書いてきましたが、この映画は単純にパックマンとかギャラガが出て来るのを笑いながら見るのが正しい楽しみ方だと思います。ストーリーなんて無いようなものなんだから説明が無いとか雑とか気にしたらダメですね。


なので、こういう面白いものをただ楽しむ、という純粋な気持ちを失った私にとっては面白さを感じにくかった映画でした。


ピクセル

ピクセル

PAC-MAN -LITE-

PAC-MAN -LITE-

ドンキーコング リターンズ 3D

ドンキーコング リターンズ 3D

【ヴァ】公爵様の読書係 〜女性向けだけど男性も楽しめるよ!〜

公爵様の読書係?手探りの愛撫? (ヴァニラ文庫)

公爵様の読書係?手探りの愛撫? (ヴァニラ文庫)


最近女性向けのライトノベルにも手を出し始めまして。今回読んだのは「ヴァニラ文庫」というレーベルのライトノベルです。ハーレクイン?が出している若い層向けの活字コンテンツです。非常に読みやすく少しHな内容が面白かったなぁというのが初めて読んでみての率直な感想。1時間程度で読破出来ました。


で、今回読んだコンテンツは「公爵様の読書係」。目の不自由な若くてカッコいい公爵の元に没落した伯爵家の一人娘フィアナが読書係として公爵を補助するというお話です。読書係というのがよくわかりませんでしたが、展開としてはフィアナが馬車の事故で両親と弟を亡くし、さらに本人も目に傷を負ったヒーローギルバートのもとでお仕事をする中で諸々引き起こる人間関係のいざこざがメインです。


ギルバートのことが好きな幼なじみのエリサがフィアナにいじわるなことをしたり、フィアナがギルバートの叔父から公爵家に隠された古い指輪を盗んでこいと脅されたり・・・定番な展開ですが読みやすくグイグイ引き込まれるタッチで紡がれた文章のおかげで物語に没頭できました。


さらにHシーン。濃厚。半ばやけになり自分を見失ってしまうギルバートに押し倒され脱がされ抱かれてしまうフィアナはとにかく可愛いし、夢中になるギルバートにもなんか共感できます・・・ちょっとHシーンまでの展開が早いように感じますが、優しく親身に接してくれるフィアナの母性は落ち込んでいる男性にはたまらなく効果的でしょう。ギルバートがフィアナのことを好きになってしまうのは理解できます。


巷に溢れるライトノベルは、なんで好きになるの? なんで惹かれ合ってるの? と強引すぎて理解し難い展開のものが多いんです。でも、この作品はその辺りを丁寧に描いているため、非常に共感しやすい物語だと思いました。女性だけじゃなく男性も十分読める上に楽しめる作品でしょう。


とまぁ、ほぼ初めてTL小説というジャンルを読んでみました。女性向けと言われていますが十分男性も楽しめる内容でした。ヴァニラ文庫は結構ラインナップが多彩ですので、また別の作品も読んでみようかなと思います。


侯爵に買われた人形花嫁【SS付き電子限定版】 ヴァニラ文庫

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旦那様と甘い蜜月 恋闇?淫らに触れる指先? 特別番外編 ヴァニラ文庫

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かりそめの花嫁?王子のひそかな執愛? (ヴァニラ文庫)

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黄金の王子と囚われのシンデレラ (ヴァニラ文庫)

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月の王と神の宝石?シークの略奪愛? (ヴァニラ文庫)

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【映】日本のいちばん長い日 〜魂が震える迫真の演技〜

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魂が震える、ってこういうことを言うのかもしれないな、というのが映画鑑賞直後の率直な感想。2時間以上にも渡る大作ですが、気づいたらあっという間に終わった、と感じるほど全ての場面が素晴らしくほぼ目を離せない映画でした。


1.総評:日本人なら観るべき映画
ストーリーや演出だけでなく、役者陣の演技から細かい小物や礼儀作法等全てに重厚さと威圧を強く感じました。特に鈴木貫太郎役の山崎努阿南惟幾役の役所広司迫水久常役の堤真一の演技力は素晴らしかった。小さな所作から感情の起伏まで全て計算しつくされているとしか思えない演技は一見の価値ありです。

そして昭和天皇役の本木雅弘正直身も心も震えるほど感動的な演技でした。阿南の娘の結婚式を心配する配慮、終戦の意思を内閣に対し進言する威厳、玉音放送、歴史の教科書では一切感じられなかった昭和天皇のお姿を初めて理解できた、いや、知ることが出来ました。

他にも、宮城事件がどのように引き起こされ収束したのか、そしてこの一連を迫真の演技で訴えかけてくる役者陣、宮内省侍従のオドオドしつつも陛下を守るべき信念に裏付けられた行動、全ての場面に感動があります。

ぜひ多くの方に観て欲しい、そして終戦の詳細を観て感じてほしいと思います。


2.ストーリー
1945年の6月頃から物語はスタートします。昭和天皇鈴木貫太郎に組閣を命じるが鈴木はそれを固辞、しかし天皇のご意思は固く鈴木に対し「鈴木しかいない」と考えを曲げてもらうよう進言し鈴木貫太郎内閣が発足。組閣の際、陸軍大臣を誰にするか、というところで「阿南惟幾」を指名し役所広司扮する阿南が登場。

と、詳しい説明をするとかなり長くなるので割愛。メインは阿南が決起寸前の陸軍士官と内閣、陛下のご意見の間に立ち葛藤しつつも陸軍を抑えようと動く話です。それに関連し、宮内省や内閣、海軍、放送局、阿南や鈴木の家族といった様々な立場の視点でこれらの動きを見ていくのがこの映画の演出。

陸軍内で熱が高まってきていると思いきや宮内省はのんびりしている、内閣はポツダム宣言を受諾するか否か、玉音放送の原稿の書きぶりについての喧々諤々な議論をしている、といった具合に8月13日、14日を様々な立場から描かれているのが特徴だと感じました。

そのため、歴史の勉強ではないですが、ある事象を国のトップの視点、軍としての視点、家庭の視点など色々な考えがあり歴史は動いているのだなと実感させられました。中学・高校時代に学んだ歴史教育では一切こういったことは学べませんでしたので非常に興味深く映画を楽しむことが出来たと思います。ポツダム宣言受諾、終戦の是非、魚君放送の原稿が如何にして作られたか、これらの裏で軍部はどう感じていたのか、、、とにかく面白いのでぜひ観ていただきたいなって思います。

そして物語は玉音放送で幕を閉じます。放送時閣僚はどうしていたか、放送時天皇陛下はどんな気持ちで、どんな場所で聞いていたのか。壮大な物語を締めくくるにふさわしいエンディングだと感じました。その後スタッフロールが終わっても重みのある余韻に浸ってしまい動くことが出来ませんでした。とにかく面白い映画です。今年観た映画の中でダントツトップの作品、みなさんも楽しんでくださいね!


あー、この映画の素晴らしさを上手く表現できないのが悔しい。文章力のなさを痛感しています。ただ間違いなく言えるのは、この映画はエンターテインメントとして私の想像をはるかに超えるほどのクオリティだったということです。一度原作を読んだ上でもう一度映画館で観に行ってきます。


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