新社会人の皆様へ一言 ~自分に甘いことは悪いことではない~
- 作者: 渡邉美樹
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2010/04/02
- メディア: 文庫
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偉大な経営者の本や世界的なトップコンサルタントの講演、著書では大抵こんなことが書かれています。「社会人たるもの、若いうちだけでなく常に自分に厳しく能力を高める努力を惜しまないことだ」といった話です。
確かにこの意見はまともで正しいと思われます。仕事だけでなくプライベートの様々なことを実行する際、妥協せず諦めず多少苦しくても徹底して取り組むことはある意味能力を高めるための近道かもしれません。また、資格試験勉強や英語学習などを行う際は、多少苦痛でもまとまった時間を使いやりきる必要があります。自分に厳しく行動することで目標も達成しやすくなりますし能力面も高まりそうです。
しかし、本当にこの様な姿勢が常に正しいのでしょうか。私は逆の立場を主張したいです。どういうことかというと、もっと自分に甘く自分に素直に生きてみることは重要だってことです。自分に正直に生きない人生なんてつまらないと思いませんか?
私も社会人に成り立ての頃は「自分に厳しくすることこそが社会人である」という認識を持っていました。しかしそういう認識を持ちながら常に緊張感を持ち、組織や上司から提示されるある意味理不尽な主張も受け入れ、やりたいことや様々な欲求を抑え込んでいたらどんどん体がおかしくなっていった経験があります。就職活動においても「自分のやりたいこと」を追求するのではなく「収益性の高さ・成長できる環境」という軸で仕事を探していたため、肉体的、精神的にギャップを感じ体の不調が出てきたのかもしれません。もっと自分に甘く動いていたらなとある意味反省しています。
「自分に厳しくする」ことは日本人の大好きな美徳です。こういう目標を掲げることで自分もそうですが周りも好ましく感じてくれます。でも、この様な美徳を追求することで自分の体をおかしくしてしまうことは非常にもったいないと思います。最も大切なことは精神的肉体的に「健康」であることです。それ以上に大切な物なんてありません。日本人の考える「自分に厳しくする」水準はものすごく高いので、多少自分に甘く、自分に優しく行動してみても良いのかなって思います。
これから始まる社会人生活。厳しさだけでなく甘さを持ちつつ動いてみてください。今理解できなくても、10年後くらいにはここに書いてることがある意味正しいかもって感じると思いますよ。
- 作者: デイルドーテン,Dale Dauten,野津智子
- 出版社/メーカー: きこ書房
- 発売日: 2001/12
- メディア: 単行本
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