てるめめブログ

映画の感想、そして仕事を通じて感じる「組織」の異常さを自分なりの目線で書いていきます。

公務員試験の官庁訪問ですべき質問って何?

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国家一般職の一次試験が終わったら次は官庁訪問です。これ、単なる官庁説明会と思ったらいけません。だって「選考そのもの」だから。なので準備をしっかりして気合を入れていきましょう。


★官庁訪問とは?

国家一般職(私のときは「国家Ⅱ種」)の一次試験に合格したら合同官庁説明会があり、それ以降募集している官庁に自らアプローチして「説明会」に参加するという儀式です。表向きは「説明会」「面談」という体ですが実態は選別されています。それは態度だったり質問内容だったり積極性だったり。中にはエントリーシートを当日書かされる官庁もありました。うーん、ルールを作るはずの役所もルールは破ってばかりです。


そんな官庁訪問の経験談をちょっと書きます。官庁の受付についたらすぐにエントリーシート的なものを書かされたあと別室に移動させられました。そこでは官庁の職員3人が前の机に座り5人の参加者が横並びで椅子に座って一方的な質問をしてくる「それどう考えても面接じゃん!?」という「説明会」でした。さらに、そもそも説明を聞きに行って判断材料を増やそうと思ってるのに「うちはの志望順位は何位ですか?」とか聞かれて困ってしまいました。


ちなみに私が話したこの答えは「お答えいたしかねます。志望順位を決めるには、いろいろとお話を伺い、また様々な情報収集をし、自分のやりたいことと合致しているかどうかを考える必要があると思っています。今回の官庁訪問にて貴局のことをより深くお聞きする予定です。なので今貴局のことをあまり知らない状態で順位を決めてしまうことは根拠のない単なるイメージにすぎないと考えておりますのでお答えいたしかねます」とかなんとか答えたような記憶があります。結果は通過。私的には「くだらん質問するな!」とイメージが悪くなっちゃったことはここだけの話。。。


多かれ少なかれ、募集している官庁は形式は違えどだいたいこんなことを官庁訪問でしています。なのでもうすでに2次試験が始まっていると認識した上で対応する必要があります。



こういう話はおいといて、官庁訪問や自治体の面接にて質問をする機会があった場合、どんな質問をすればより良い情報を得られるかを経験をもとに書いていきたいと思います。ただ、自分の評価を上げるような質問、相手に気に入られようと媚びる質問、なんてことを書くつもりはありません。最低限この質問をすれば相手の組織のこと、仕事のこと、人間関係のことを把握できるんじゃないかという観点からご紹介したいなって思っています。

 

1.組織の風土・雰囲気について

やっぱり組織に入る以上、どんな雰囲気なのか、固いのか柔らかいのか、体育会系なのかそうじゃないのか、上下関係や社内レクリエーションの有無などなどは事前に知っておきたいです。


だって「できれば仕事は仕事と割り切りたい」「社内行事には一切参加したくない」という志向なのに、「社員旅行やバーベキュー大会やってます!」「課外サークル活動も活発に行われています!」という組織に入ってしまったら不幸になりますよね。ガチガチな体育会系寄りの人間関係が横行している組織を嫌う人もいるはずです。逆にそういう組織が最も自分に合うと思っている方もいると思います。


だから、長く働けるのかどうかを判断するためにもこのあたりの質問は確実にした方が良いでしょう。ただ1つ落とし穴もあります。多くの組織は「社員同士のレクリエーション活動は活発!」「社員旅行!」と書きたがる・言いたがる傾向があります。だって、やってる方がなんとなくイメージ良いでしょう?


もし「社内行事一切なし」「人間関係は最小限を推奨」とか書かれているとなんか良いイメージを感じづらくなると思うんですね。私的には最高の組織だと思ってしまいますが、官庁の人事担当がこんなことをおおっぴらに言うはずがありません。だからやんわりと角度を変えて何度か質問してみてください。


2.面白かった仕事、難しい仕事について

就職活動で大切なことは、志望している組織に入り自分が働いている姿を想像できるくらい明確なイメージを持てるようになるまで相手先を知ることだと思っています。でも官庁の採用情報なんてはっきり言ってダメダメです。何も有益な情報なんて書かれていません。


だからこそ、訪問時にお会いした人から仕事の経験を聞いてみてください。どんな仕事をして、どんなことが難しくて、どんなことで面白さを感じたのか。こういう情報を聞き、研究を深め、自分と合うかどうかをも見極めてください。


たまに「特に無い」「年末調整とかそういうルーティンワークがミスなく終わったことですかね・・・」みたいな壊滅的な回答が出る場合があります。その場合は悪いことはいいません、すぐに見限って違う官庁に訪問してください。官庁訪問って官庁の今後の競争力を高めるための人材を獲得する超重要な場です。そんな場にレベルの低い人材しか出せないような組織ならその程度の官庁でしかありません。すぐさま出ていって別の募集している官庁に電話しましょう。


3.活躍している人、評価が高い人ってどんな人ですか?

要は、頑張ったこと、結果を出したことに対し正当な評価を受けることができるのか。評価される環境があるのかを見極めるための質問です。この質問に対する回答が中身が無ければ、そもそも人事評価なんてあって無いようなものなんだ?、単なる好みで評価しているのか?と考えることもできます。


しかし物凄く説得力のある回答なら、どんなことを頑張っていけばよいのか? 自分にそれは足りていることなのか足りない部分なのか? そもそも訪問した官庁が求めている能力を伸ばしていきたいと思えるか? といった視点の判断材料が増えます。また、複数人に同じ質問をすることで、この組織で求められる能力や人材像をイメージすることができるようにもなります。


組織によって評価基準なんてバラバラです。だからこそ、入りたいと思える組織の中で活躍するために必要な方向性を事前にはっきりとさせ、それが本当に自分がやりたいことなのかを見極めることで就職活動のミスマッチが減るのではないかと思ったりしています。



ご参考になりましたでしょうか? 何かご質問等あればコメントください。ではでは!


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